研究内容
1. 木材は生物としての固有の特性と複雑さがあり、これを利用するには工学的手法に加えて、生物体についての深い知識が要求される。現在、国産材の長所を引き出すために新しい手法を用いて材質、乾燥についての研究を行っている。
2. 木材は生物材料であると共に異方性材料であるため、力学的性質は他材料に比べると複雑である。現在、実験と解析の両面から、木材および木質材料の破壊特性の解明を目指している。
3. 木材を高分子や化学薬品等で処理して作られる木質新素材には、木材にない機能を付与することができる。現在主に構造用の木質材料の力学的研究を進めている。また、木材の有効利用のための新素材の製造についても手掛けている。
4. 木造建築は様々な誤解を受け、我が国では長い間レベルの低いものと見なされてきた。しかし、木造空間が、心身の豊かさを形成し、潤いを与えることが、科学的に実証され、未来の資源として木材が見直され木造建築は重要な位置を占めることが予想される。現在、木質構造の接合および構造体の強度特性についての研究を実験と解析の両面から行っている。
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