TOP 三重大学 生物資源学部 旧共生環境学科
教員 (H24.3月 三井先生御退職)
研究目標

 森林と人間との共生を求めるという視点から、森林の環境保全と持続的管理・利用を地域・国・地球の各レベルで維持するための理論と技術について、森林関係の各分野と連携しながら環境社会学などの人文・社会科学的な手法で教育・研究を行う。

研究内容

1. 森林政策に関する研究:自然としての森林を維持・管理しながら、木材のような経済的価値とともに、国土保全機能やレクリエーション機能などのような公益的な価値を発揮させることによって、人間の生活を維持するための方法や手段を研究することである。そのための課題は様々であり、そして海外や歴史から学ぶこともあれば、地域に入って実践的に学ぶこともある。
2. 林業新規参入者や森林ボランティアの研究:林業の現場に新しく入ってくる人のなかで、都会から故郷に戻ってくる人(Uターン)やまったく縁のなかったところへくる人(Iターン)が増えている。また、都会の人を中心として,里山や人工林の手入れを行う市民活動が盛んになっている。現地調査やアンケート調査で、このような新しい動向の実態を明らかにしている。
3. 森林コモンズの研究:ジコチュウという言葉に象徴されるように、現在の日本は公共性や共同性に弱い社会になっている。森林管理においても同じような状況にあるが、伝統的な共同管理に学びながら、新しい時代の共同管理について研究するのが、森林コモンズの研究である。

卒業論文のテーマ

教員からのメッセージ

 この講座の各研究室は、大学の各学部が集まったような構成になっている。森林に興味をもつ学生のなかには、人文・社会科学的な方法で森林にかかわってみたいと思う人がいるのではなかろうか。森林総合環境学は、鮮明な問題意識と不撓不屈の精神さえあれば、自分の興味にしたがって新しい道を切り開くことのできる分野である。


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