トナカイ (reindeer, caribou)


 

 偶蹄目鹿科のトナカイはユーラシア大陸・アメリカ大陸の雪氷圏に広く生息しており、北欧ではreindeer、北米ではカリブーと呼ばれています。耐寒性に優れる柳の葉や雪の下のコケ等を食物とし、暖かい毛皮や長距離移動に適した足、雪や岩の上を歩くのに都合の良い蹄を持つことで寒冷地での生活に適応してきました。
 50〜300kg程度の中大型ほ乳類であり、よく群れをなします。鹿科の中では唯一、雌雄両方に角を持ちます。
 サンタクロースのソリを引くのことで有名なように、古くより人間深く関わってきた動物です(ちなみにreinは「手綱」の意)。肉は食され、毛皮は優れた防寒布として、また角は漢方薬としても用いられます。写真はツンドラで放牧生活をしているヤクートが街へ買い物に来たとき、移動手段として乗ってきたトナカイを撮影したもの(Tiksi, Russia:1998年8月13日)。


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