三重大学大学院生物資源学研究科・生物資源学部は、本研究科・学部の教育・研究の基本理念に基づいた目標の達成を目指し、教育研究活動に邁進しています。
生物資源学部の基本理念、教育目的、概要
教育・研究の基本理念
自然と人類の共存を図り、生物資源の適切な開発と利用を追求する学問を確立し、その基礎的、応用的な科学技術を教授・研究することによって、独創性と専門性を兼 ね備えた人材養成を目指す。
教育目的
世界的な人口増加に伴う衣・食・住に関わる生物資源および再生可能エネルギーの 確保を主題として先端的な研究を推進し、自然と共存をするために役立つ学問分野を 確立する。そのために、自ら学びとり、問題解決できる能力を養い、多様な課題に対処できる専門知識を有する人材を養成する。
概要
資源循環学科、共生環境学科、生物圏生命化学科、海洋生物資源学科の4学科から構成される。
- 資源循環学科は、持続的な社会の基盤としての生物資源を、環境に配慮した方法で循環的に効率よく利用するための技術の開発や新しい社会のデザインをすることができる人材を育成することにより、調和のとれた循環型社会の構築に貢献することを目指している。
- 共生環境学科は、多様な生態系でなりたつ地球生命圏の環境、陸圏、海洋圏、大気圏が連動する複雑な地球生態システムを現場レベルで理解し、数理的に紐解くことで、人類、生物と自然環境が共生できる生物生産システムと持続可能な社会の実現を目指している。
- 生物圏生命化学科は、多様な生物の代謝・物質・機能を解析することを通して生命化学の分野における幅広い知識と応用力を有する人材を育成することにより、人類の健康増進及び農・水産業の発展に貢献することを目指している。
- 海洋生物資源学科は、海洋環境や海洋生物資源を取り巻く様々な問題に対して多面的な視野からの解決能力を有する人材を育成し、豊かな社会の実現に貢献することを目指している。
生物資源学研究科の基本理念、教育目的、概要
基本理念
生物資源の循環、生物資源の持続的生産、生物をとりまく環境の保全と修復、ならびに人類と資源生物との共生に関する教育研究活動を通じて、人類の生存と活動に基盤を与え、自然環境を損なわない資源生物の開発、保全、利用に関する学理 の探究と先端的科学技術の開発を目指すと共に、豊かな学識と洞察力を有する高度技術者ならびに研究者を養成し、学術の進歩と社会の発展に寄与することを基本理念とする。
教育目的
衣・食・住に関わる生物資源の生産・利用及び環境の保全と修復を中心課題として自然の調和に配慮した教育・研究を展開することにより、深い専門知識と目標達成の能力及び学際的・創造的視野を持つ先端的高度技術者と研究者を養成する。
概要
博士前期課程および博士後期課程ともに資源循環学専攻、共生環境学専攻、生物圏生命科学専攻の3専攻で構成されている。学部から大学院まで同一の理念に基づく一貫教育を教授できる教育課程が編成されており、学部と博士前期課程では教育に関して密接な関係を築き、博士前期課程と博士後期課程では教育と研究の連携を保ちながら前期課程は教育に重心を置き、後期課程では研究に重心を置く教育研究体制が敷かれている。
- 資源循環学専攻は、生物資源を効率よく、環境に優しい方法で循環利用するための研究や技術開発を行い、新しい社会をデザインできる人材育成、調和の取れた循環型社会の構築を目指している。このため、本専攻では、生物の生命の仕組み、それらの生物を取り巻く環境、生物多様性についての学問を通して、生物資源の持続的利用の教育研究を行う。
- 共生環境学専攻は、母なる地球が育む多様な生態系から成る地球生命圏の環境を理解し、保全・修復しつつ、人間活動と生態系が調和する持続的な生物生産システム構築を目指している。このため、本専攻では、陸圏・海洋圏・大気圏が複雑に連動する地球生態システムを対象に、「微生物相」から「地球そのもの」というようなミクロスケールからマクロスケールまでをカバーする気象学・環境科学・生態化学などの基礎サイエンスに根ざした教育・研究を行う。
- 生物圏生命科学専攻は、生命科学全般に関する基礎的学理及び海洋の資源生物の育成・保全・管理に関わる学問を構築し、実践的教育を通じてそれを学生に修得させることを目指している。このため、本専攻では、個々の学生が資源生物の生命現象に関する基礎理論を生態系、群集、個体群、個体、器官、細胞、分子レベルで理解するとともに、生物科学の研究に必要な研究技法を修得するための教育・研究を行う。