授業科目の概要

学士課程
<浮遊生物学>
 海洋の生態系は,空気とは性状が大きく異なる水中に存在し,陸上生態系にはない様々な特徴を有する。本講義では,海洋の浮遊生物(プランクトン)群集に焦点をあて,環境への適応,プランクトンに始まる食物連鎖,プランクトンの時空間分布を制御する要因などを概説し,海洋の生物生産性や生物を介した物質循環を総合的に理解するために必要な基礎知識の習得を計る。
<海洋植物学実験>
 植物プランクトンと海藻およびそれらに関連する生物群の多数の代表的な種類を使って,種の同定,生活史,さらには生理生態について主として顕微鏡を駆使した実験を行う。
<海洋環境調査実習>
 練習船「勢水丸」を用いて、沿岸・外洋での海洋観測および各種試料の採集・観察を通して、現場の生物が海洋の物理・化学的環境要因と密接に関係していることを理解させる。

博士前期課程
<生物海洋解析学特論>
 海洋のプランクトンとそれを出発点とする海洋生態系ならびに物質循環に関する事項について,最新の知見を文献を利用しながらゼミ形式の中で概説する。
<生物海洋解析学演習>
 海洋における有機物生産の出発点である植物プランクトンの生理と生態,さらに海洋生態系と生物生産および物質循環について概説するとともに,関連実験・分析を通して生物海洋学についての知識・理解を深めさせる。

博士後期課程
<水圏基礎生産学>
 海洋の基礎生産者である植物プランクトンの生理と生態に関する最新の研究について書かれた英語論文を通して,基礎生産学ならびに生物海洋学の最前線を学ぶ。また,研究のプランニングなどについて学習する。