三重大学 生物資源学部 共生環境学科
環境情報システム工学講座 エネルギー利用工学教育研究分野
研究一覧
風車
世界的な工業化、人口増加などに伴って、エネルギー問題、環境問題、人口問題、食糧問題など様々な問題が発生しています。それと同時に、石油や石炭といった化石燃料は減少していない量で使われています。また、化石燃料は資源埋蔵量が有限です。これらの問題を解決するためには、化石燃料に依存する社会から脱却して、持続可能で循環の社会が求められています。これは、生産現場においても言えるので、生物現場における化石燃料投入量の削減も大きな課題です。
本研究将来的な目標は三重大学附属農場内における再生可能エネルギー利用を含めたエネルギー循環モデルを構築し、それらのエネルギーフロー把握による分配の適正化を求めます。つまり、スマートグリッドという考えを附属農場に活用していきたいです。
附属農場の自然エネルギー量を把握するため、太陽電池と風力発電機を複合利用した独立電源型のデータ収集装置を複数台設置し、無線LANネットワークを利用してそれらのデータを収集します。これにより、エネルギー循環型大規模システム構築ときの基礎データを得ることができます。
自然エネルギーは不安定なエネルギーであるためそれを利用するには如何に安定的に供給できるかが課題である。これを解決する一つの方法として特性の異なる複数のエネルギー源を用い、相互に補完して安定化させるとともにそれらのエネルギーフローを把握し最適に配分することでエネルギーの有効利用が可能になる。
本研究では太陽光発電と風力発電を複合利用することで不安定な発電量を相互に補えるものと考え、収集したデータから太陽光発電と風力発電の補完性、設置した環境の規模の違いによる相違について検証しました。そして、それらの最適なエネルギー配分方法をシミュレーションによって構築し、さらに実際の機器を使って構築したモデルの有効性を検証します。