光皮膚老化抑制効果を示す新規化合物2種をスイカ幼果実から発見

本研究科の伊藤智広准教授生物圏生命科学専攻 海洋生命分子化学講座 水圏材料分子化学研究室)らの研究グループは、スイカ栽培過程で発生する農産副産物であるスイカ幼果実から新規フェノール配糖体2種(Citrulluside H および Citrulluside T)を単離・精製し、これら新規化合物が光皮唐老化およびC.acnes 誘導による炎症を抑制することを明らかにしました。
これら新規化合物を含む幼果実エキスの8週間の連続塗布では、シワを軽減する効果も確認でき、持続可能な農業生産に向けた栽培副産物からの香粧品素材「スイカ幼果実エキス」を開発するに至りました。
本製品は、2023年5月17日~19日にパシフィコ横浜にて開催予定の CITE Japan 2023に出展する予定です。
2023年4月18日、プレスリリースが行われました。

本研究成果は、2021年2月18日付の学術誌「Photodermatology, Photoimmunology & Photomedicine」(37巻、386-394ページ)、および2022年12月30日付のオンライン版「Natural Product Communications」(18巻、https://doi.org/10.1177/1934578X221143202)で発表されました。



廃棄処分されるスイカ摘果幼果物
左: 廃棄処分される摘果幼果、右下:摘果幼果の断面図

 発表論文 

掲載誌:Photodermatology, Photoimmunology & Photomedicine 37, 386-394.(2021年2月18日付)
論文タイトル: Citrulluside H and citrulluside T from young watermelon (Citrullus lanatus) fruit attenuate ultraviolet B radiation-induced matrix metalloproteinase expression through the scavenging of generated reactive oxygen species in human dermal fibroblast.
著者:Tomohiro Itoh, Singo Fujita, Masayuki Ninomiya, Mamoru Koketsu, Toshiharu Hashizume.
掲載誌:Natural Product Communications 18, 1934578X2211432. (2022年12月30日付)
論文タイトル: Phenolic glycosides citrulluside H and citrulluside T isolated from young watermelon (Citrullus lanatus) fruit have beneficial effects against Cutibacterium acnes-induced skin inflammation.
著者:Tomohiro Itoh, Mai Muramatsu, Daiki Miyazono, Mamoru Koketsu, Shingo Fujita, Toshiharu Hashizume.
DOI番号:https://doi.org/10.1177/1934578x221143202

詳しくは下記サイトをご覧ください。

 三重大学Rナビ~三重大学の研究最前線


パンフレット