附属紀伊・黒潮生命地域フィールドサイエンスセンター
生物資源学部には、学外の附属教育研究施設として、農場、演習林、水産実験所の3つの施設で構成される附属紀伊・黒潮生命地域フィ ールドサイエンスセンターと練習船(勢水丸)の4つの施設があります。
これらの施設は、広範囲な複合的フィールドを研究対象とし、さまざ まな農林水産物、環境、自然エネルギーなどに関する教育研究拠点として利用されています。
生物資源学部の1年生は、4つの施設のうち3 つを訪問し、各施設を体験することができます。
また、その後の専門教育課程では、各自の専門性に適した施設で、さらに充実したフィール ド実習や研究を行うことができます。
附属紀伊・黒潮生命地域フィールドサイエンスセンター関係規程【学内限定】
附帯施設農場

自然・生物エネルギーを利用した持続的な農業生産に関する多様な実習教育を行うと共に、教員・学生の研究の場として活用されています。 作物、施設園芸、果樹、畜産、農産加工、農業機械などの様々な内容の実習を行い、体験演習では土や家畜とのふれあいから作物栽培、 農産物加工について学びます。
附帯施設演習林

紀伊半島の代表的な自然植生を示し、学術的にも責重な森林・国土保全フィールドです。 森林・緑地のもつ多面的な機能や森林資源の有効利用などに関す る研究を実施するとともに、 森林資源の育成・利用・保全に関する実験や実習を行っています。
附帯施設水産実験所

水産実験所は、生産性が高く豊かな生態系を有することで知られる伊勢湾口部に位置します。周辺では活発な漁業によって多種多様な水産資源が漁獲されています。このような恵まれた立地環境を背景に、水産実験所は、海洋環境や海洋生物等に関する学生の実習や教員・学生の研究に利用されています。 また、イセエビやアワビ類等の海洋生物の資源生態学的研究や、水産に関する情報科学、水産資源の有効活用に関する研究とともに、海女漁業を支援する取組や地域での連携活動等の実験所独自の活動も活発に行っています。
附属練習船 「勢水丸」
黒潮流域圏における生物資源と、
環境・食文化教育のための共同利用拠点
附属練習船 「勢水丸」

勢水丸は、講義で学んだ知識を、海に出て観測や採集作業を実践して理解する洋上実験室です。 海の中にどんな生き物が、いつ、どこで、どのような生活をしているか、その生き物たちを取り巻く環境~水温や塩分の分布、 黒潮や水塊の流れなどの海洋構造の解明~、更には地球規模での気象の解析調査など様々な実習航海や調査航海を行います。 航海海域は、伊勢湾、熊野灘など沿岸域から東シナ海、南西諸島、小笠原諸島の外洋に及びます。
附属鯨類研究センター
~ 海洋生物資源としての鯨類の持続的利用のために ~
附属鯨類研究センター
鯨類研究センターは、平成28年12月、鯨類の繁殖や生態の研究を行うとともに、研究者間の交流やその成果を啓発する活動を行う組織と して設置されました。鯨類は、漁業、水族館等での飼育展示、ウォッチング等の観光産業など、重要な海洋生物資源としてさまざまな形で 利用されています。こうした鯨類を持続的に利用するための研究を生理学、生態学、動物行動学、生物音響学、分子生物学、 生化学等の研究手法を駆使し、基礎から応用に至るまで幅広く進めていきます。