2023年3月30日、本研究科の万田敦昌准教授(共生環境学専攻 地球環境学講座 未来海洋予測学研究室)の、2021年に米国地球物理学連合 (American Geophysical Union)の学会誌 (Geophysical Research Letters)に発表した海洋研究開発機構との共同研究の成果をまとめた学術論文が,
世界有数の学術出版社WILEYの2021年の最多ダウンロード論文(Top Downloaded Article 2021)に輝きました。
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証書(Certificate)が発行されました。
発表論文
著者
Zhao, N., Manda, A., Guo, X., Kikuchi, K., Nasuno, T., Nakano, M., et al. (2021).
論文タイトル
A Lagrangian view of moisture transport related to the heavy rainfall of July 2020 in Japan: Importance of the moistening over the subtropical regions. Geophysical Research Letters, 48, e2020GL091441.
DOI番号
https://doi.org/10.1029/2020GL091441
![](https://www.bio.mie-u.ac.jp/files/202304011407.jpg)
令和2年7月豪雨発生時の水蒸気収支 © 2023 American Geophysical Union
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研究の概要
この論文では令和2年7月豪雨発生時の水蒸気の起源をシミュレーションによって調べました。その結果, 熱帯から流入する大量の水蒸気の過半は日本列島に到達する前に降水として消費されてしまうことを明らかにするとともに, 西太平洋亜熱帯海域における蒸発と対流活動による対流圏中層での加湿の重要性を示しました。 豪雨発生時における日本列島に流入する水蒸気の起源を明らかすることは,気候変化に伴う豪雨の変化を解明する上で重要な課題であり,本研究の成果は豪雨の将来予測の不確実性を減ずるための重要な成果の一つと考えられます。(文責:万田敦昌准教授)