柴田隆豊さんらによる論文が英国の科学雑誌Nature Protocolsに掲載されました!

この度,生物資源学研究科・分子細胞生物学分野(奥村克純教授研究室)の竹林慎一郎准教授と柴田隆豊大学院生(研究当時)が,たった1つの動物細胞中でゲノムDNAが増えていく様子を解析できるsingle-cell DNA replication sequencing (scRepli-seq)法を開発しました。このscRepli-seq法は,DNA合成期の1細胞からゲノムDNAを回収して次世代シーケンサー解析を行い,ゲノム領域ごとにコピー数を解析するという極めてシンプルですが、画期的な手法です。この技術を用いることで,培養細胞だけでなく生体由来の細胞におけるこれまでアプローチが難しかったゲノム構造制御とその意義の解明が期待されます。

この研究は,文部科学省・新学術領域研究,「染色体機能ドメイン制御の可塑性とその意義」(研究代表者:竹林慎一郎)および日本学術振興会・基盤研究(C),「In vivo単一細胞解析から明らかにする染色体機能ドメインの可塑性とその意義」(研究代表者:竹林慎一郎)の支援を受け,医学系研究科の緒方正人教授,理化学研究所・生命機能科学研究センターの平谷伊智朗チームリーダーと共同で行われました。本研究内容は,11月23日付けで英国の科学雑誌「Nature Protocols」に掲載されました。

Hisashi Miura*, Saori Takahashi*, Takahiro Shibata*, Koji Nagao, Chikashi Obuse, Katsuzumi Okumura, Masato Ogata, Ichiro Hiratani, Shin-ichiro Takebayashi (2020) "Mapping replication timing domains genome wide in single mammalian cells with single-cell DNA replication sequencing", Nature Protocols

*同等貢献の筆頭著者

詳しくはこちら(https://dx.doi.org/10.1038/s41596-020-0378-5)をご覧ください。(三重大学外部のHPです)

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