2023年2月17日,三重大学大学院生物資源学研究科 100 周年を記念して植樹式・講演会が行われました。


 三重大学大学院生物資源学研究科 100 周年を記念して、2023 年(令和 5年)2月17日(金)に、植樹式・講演会が行われました。
 1921 年(大正 10 年)、大学の前身となった三重高等農林学校が設置されました。以来、三重大学農学部、三重県立大学水産学部と移管後の三重大学水産学部、 そしてそれらの統合としての生物資源学部を経て、三重大学大学院生物資源学研究科は、2021 年(令和 3 年)12 月10 日をもって、開学 100 周年を迎えました。
今回、「生物資源 100 周年記念行事」の一環として、記念講演(クマノザクラ講演会)ならびに、学長・学生・教職員らによる記念植樹式が開催されました。

尚、令和5年2月24日(金)午後より、地域イノベーション研究開発拠点西側でも、学長・学生・教職員らによる抵抗性クロマツ記念植樹が予定されています。



樹齢200年の藤堂スギから演習林で作成された碑


記念講演(クマノザクラ講演会)


クマノザクラは、100年ぶりに紀伊半島で新しい野生種のサクラとして発見されました。
命名者の勝木博士による記念講演は、発見時の探索の苦労話から学会での認定、関係者の努力による苗木の生産など、非常に興味深い内容で、参加者の皆様も活発な質疑を行っていました。


 日 時 
令和5年2月17日(金)13:15 ~

 会 場 
三重大学生物資源学部棟1階 A エリア 大会議室

 講演者 
勝木 俊雄 氏
(国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所 産学官民連携推進調整監

 テーマ 
100 年ぶりに発見された野生の桜クマノザクラの特徴と利用
クマノザクラ(Cerasus kumanoensis T. Katsuki)は,紀伊半島南部にのみ分布する,2018年に命名された日本固有の野生のサクラです.サクラ属のように花が目立つ樹木での新種発見は,極めて珍しいことです.オオシマザクラの命名以来,日本のサクラ属として実に103年ぶりに命名されました.クマノザクラの特徴は,何といってもその早い開花時期にあります.自生地では,ヤマザクラとの開花期の重複がほとんどみられないほどの早さです.(文責:木佐貫博光教授


クマノザクラの命名者である勝木博士による記念講演の様子


勝木 俊雄 氏

クマノザクラ記念植樹式


 日 時 
令和5年2月17日(金)14:30~15:00

 場 所 
生物資源学部棟西角緑地(80周年ソメイヨシノの隣)




伊藤正明学長




左から、文科省石川真理課長補佐、松村直人研究科長、伊藤正明学長



クマノザクラの苗を寄附いただいた卒業生の中村昌幸氏、松村直人研究科長
クマノザクラの記念樹は中村昌幸氏によって寄付されたものです.中村氏は,生物資源学部第2回卒業生で,現在は鈴鹿市の「木楽Nakamura 」で造園業を営まれています. 勝木博士のクマノザクラ発見に至るまでの調査に足繁く同行され,貢献されました.また,寄付のサクラ苗はご自分で接ぎ木し育苗されたものです.(文責:木佐貫博光教授




抵抗性クロマツ記念植樹式


 昨今松枯れによって海岸や学内のクロマツも減少していますが、抵抗性の品種を今回植栽します。
在来種と比較して、抵抗性の検証と炭素吸収量の測定等も兼ね、将来の苗木養成も 目的として、学長・学生・教職員らにより協力して植栽します。

 日 時 
令和5年2月24日(金)13:00~13:30

 場 所 
地域イノベーション研究開発拠点西側


2月24日追記:
抵抗性クロマツ記念植樹式について、詳しくは下記サイトをご覧ください。

 抵抗性クロマツ記念植樹式(2月24日)

4月20日追記:
「第45回三重大学定例記者懇談会」が開催され、本研究科の松村直人研究科長、木佐貫博光教授、松田陽介教授が、記念植樹について報道機関の方々に紹介しました。

 第45回三重大学定例記者懇談会が開催され、本研究科の100周年記念植樹について紹介しました。(4月20日)
 第45回定例記者懇談会(4月20日)


クマノザクラや抵抗性クロマツについて、より詳しくは、下記の紹介資料をご覧ください。

 第45回定例記者懇談会での100周年記念植樹 紹介資料(4月20日)


クマノザクラや抵抗性クロマツの近況について、下記の記事をご覧ください。

 クマノザクラが2輪ほど咲き始めました(3月24日)
 クマノザクラ近況(4月4日)
 クロマツ近況(4月13日)





本件に関するお問合せ
三重大学生物資源学研究科チーム総務担当
  059-231-9673
  bio-somu(a)ab.mie-u.ac.jp
  ※ (a)を@に変えてください。
 https://100.bio.mie-u.ac.jp




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