12月24日(金)生物資源学研究科オープンラボを開催しました。

2021年12月24日(金)、生物資源学研究科オープンラボを、学部校舎からライブ配信にて開催しました。 この企画は、日頃、教員と大学院生(学部学生)が研究室で行っている研究の成果を、 農林水産・食品・バイオ・環境関連の企業や 公的機関の方々にアピールし、教育・研究という 側面から見た生物資源学研究科に対する理解を深めてもらうことを目的としています。
例年、参加される皆様に学部校舎にご来場いただきまして、 来場の皆様と教員・学生が対話する形式で研究活動を発信し、様々な意見交換を行っておりましたが、 昨年度よりコロナ禍の中、感染予防対策として開催方式を変更し、今年度は完全オンライン参加型にて 開催するに至りました。

また本学部は2021年12月10日に、前身の三重高等農林学校設置100周年を迎え、今回は記念行事の第1弾として開催し、 オンライン上で139名(官公庁・企業67名、生物資源学部関係者52名、他学部関係者10名、学生10名)の方にご参加いただきました。



今回のオープンラボでは「生物資源学研究科が取組む地域拠点サテライト活動と将来」と題し、 奥村克純研究科長の開会のご挨拶から始まり、シンポジウムでは地域貢献を目指して 取り組んでいる4つの拠点※1での研究活動を紹介し、続いて学生による活動紹介※2を行いました。
※1 伊賀、東紀州、伊勢志摩、北勢拠点。
※2 地域貢献サークル Meiku
   学生アイデアブラッシュアップ支援 SHINEプロジェクト



シンポジウム


シンポジウムでは、三重県に設置している4つのサテライト拠点について設立順に紹介をいたしました。

伊賀サテライト 伊賀研究拠点長 苅田修一 教授
伊賀市中心部のハイトピア伊賀にあります「伊賀連携フィールド(国際忍者研究センター)」と、ゆめが丘にある「伊賀研究拠点」を活動拠点としています。 菜の花プロジェクトによる地域活性、森林・里山整備,竹害対策、伊賀地域資源や活動を活かした商品化等について紹介しました。



東紀州サテライト 東紀州産業振興学舎 前学舎長 松村直人 教授
熊野市木本高校の「東紀州教育学舎」と尾鷲市天満荘の「東紀州産業振興学舎」を活動拠点としており、生物資源学部は「東紀州産業振興学舎」を 主な拠点としています。尾鷲の特産品を使った農産加工品や養殖クビレズタからの機能性成分の生産技術開発等について紹介しました。



伊勢志摩サテライト 伊勢志摩産業振興教育研究センター 古丸明 教授
サテライト内の海女研究センターに併置する形で令和3年度に伊勢志摩産業振興教育研究センターが設置されました。
水産実験所の鳥羽市小浜への移転に伴い、旧小浜小学校の一部を改修して拠点にしています。
貝類養殖振興、海女漁業資源増殖、海洋DXの水産業への応用、海洋バイオマスの活用、海洋教育に関する取り組み等を紹介しました。



北勢サテライト 副研究科長(研究担当)/北勢サテライト運営委員 橋本篤 教授
知的イノベーション研究センター(四日市市)を活動拠点として研究会活動を中心とした産学官連携を展開しているのが特徴であり, 生物資源学研究科教員が代表を務める研究会や地元企業との連携セミナー等を紹介しました。

学生による活動紹介



地域貢献サークルMeiku 副代表・資源循環学科3年 渡邊竣介
津市白山町上ノ村を中心に、2014年から始めた耕作放棄地での農業や獣害対策・地域行事への参加など様々な活動を紹介。 昨年は今までの上ノ村での活動をまとめ「第1回地域づくり交流大賞」(主催:全国農協観光協会、後援:内閣地方創生推進事務局) にて優秀賞を頂きました。
➡ https://www.mie-u.ac.jp/topics/kohoblog/2020/12/meiku1.html


学生アイデアブラッシュアップ支援「SHINEプロジェクト」
代表・生物圏生命化学科4年 阪口玲名

水圏生物利用学研究室で確立された技術である「田丸システム」を用いると、農業系残渣からバイオ燃料を生み出すことができます。
この技術を用いて、三重県御浜町で取れたミカン残渣から生産したバイオアルコールが東京パラリンピック用の聖火の燃料として採用されました。
➡ https://www.bio.mie-u.ac.jp/cate/happenings/post-324.html

※ 学生アイデアブラッシュアップ支援: 主催 三重大学地域イノベーション推進機構

パネルディスカッション




パネルディスカッションでは、地域課題解決に向けて、大学が地域課題に向き合う姿勢について話し合われました。

副理事/伊勢志摩サテライト長 酒井俊典 教授をモデレーターにパネリスト5名が登壇し、 地域振興の取り組みの在り方や今後に向けた活動の目標、方向性について確認しながら討論し、 参加者の皆様からの意見交換を交えながら交流することができました。

地域と三重大学が連携して、大学を拠点に三重県の多様な魅力を発信するために地域拠点サテライトを機能させていくことが必要。

副理事/伊勢志摩サテライト長 酒井俊典 教授


三重県は北から南まで長い特徴があることから日本の縮図としてとらえることが出来る。三重県が抱えている問題は、 場合によっては世界に広げることが出来る。エネルギー・食品資源・観光資源にしても三重県南部にあるモデルを発信していく必要がある。

パネリスト


同じ地域に住む同志として、ざっくばらんにサロンのような場で、産業界・教育研究分野の相互理解を深め、 地域共創を考えていくことがスタートラインである。

奥村克純 研究科長


教員と学生が、三重県の地域課題の現場に積極的にかかわり、実際に調査し一緒に課題解決するモデルを作って世界に発信していってほしい。そのために地域拠点サテライトを利用して欲しい。

参加者


生物資源学研究科では、社会連携・地域連携を目標として、セミナーの開催、展示会への出展等を行っています。
社会連携に関しましては、下記サイトをご覧ください。
➡ https://www.bio.mie-u.ac.jp/cooperations/sub-index.html

















2020年12月25日(金)にオンライン開催されましたオープンラボ「コロナ禍をこえる生物資源学研究科の地域貢献」の オンデマンド配信を当サイトでのみ限定公開しております。
ぜひ、ご覧ください。




立花 義裕 教授
三重テレビ局や気象予報士との協働による三重の「気象力」向上プロジェクト




坂本 竜彦 教授、山本 康介 研究員
「体感!実感!三重の自然!~自然環境リテラシー学による地域の自然環境人材育成事業~」




金岩 稔 准教授
「大内山に生息する放流アユ比率の時間変化」




博士前期課程2年生 山川 拳志郎 さん
「津市栗真町屋町地区における耕作放棄地解消のための産学官連携プロジェクトの推進」





関谷 信人 教授、中島 亨 准教授
「生産者と学生が協働で作り出す新しい稲作経営のかたち」


パンフレット