資源循環学専攻

 20世紀後半に急速に拡大した食料や石油エネルギーに由来する生活物質の大量生産・大量消費・大量廃棄に基づく生活様式は, 20世紀後半に急速に拡大した食料や石油エネルギーに由来する生活物質の大量生産・大量消費・大量廃棄に基づく生活様式は,深刻な地球温暖化問題や食料問題などを引き起こしている。これらの問題を解決するため,本専攻では以下の2講座を設け,食料生産,生物資源の有効利用,社会システムの構築を中心とした様々な基礎教育を基盤とし,総合力と応用力を養い,21世紀の食料・環境問題の解決に取り組み,循環型社会の実現を目指す最先端の教育・研究を行う。




資源循環学専攻の講座

資源循環システム科学講座

人口が増大を続ける現在,地球の限られた資源の持続的利用が人類に求められている。なかでも食料生産の持続性を維持することは,安全でおいしい食品の供給にとどまらず,地球環境の保全,生物資源の循環において重要な役割を担うことにつながる。 また,地球の陸上における生物資源の約90%が集中する森林では,そこに生育する生物の多様性保全ならびに生育環境の保全,森林から産出される木材や分子素材など生物資源の持続的利用が求められている。本講座では,農業生物学や森林資源環境学を基本として,そこから新たに発展させた資源循環システム科学を様々な視点から追究し,世界的な食料問題の解決や森林の多面的な機能など生物資源の持続的利用や,緑豊かで多様な生物によって成り立つ森林生態系の維持に役立てる方法を探求してゆく。

国際資源循環科学講座

地域社会が直面している現実や取り組まなくてはならない問題と正面から向き合えるように、当講座では、社会科学と自然科学の両分野から積極的な課題教育を導入している。そして、私たち人類の生命基盤である農林水産業の実態や可能性について統合的に思考する能力と、国際社会において地域の自立・発展を目指す視座、およびグローバル社会におけるコミュニケーション力の修得を通して、国際社会における地域の課題に取り組み、地域を発展させることのできる、地域リーダーとなる人材の育成を目指す。

教育研究分野
教育研究分野

食料生産科学

当教育研究分野では,安全かつ高付加価値な食料生産機能の開発および生産性の向上や持続的な生産を目的として研究を行っている。研究対象として, イネ,マメ,果樹,野菜などの農作物および家畜を扱い,分野の目的達成のために植物医科学および昆虫生態学も設置されている。機能開発の論理的基礎を確立するために,生態学から分子生物学に至る様々な研究手法を用いて研究を行う。

国際資源循環科学

地域社会が直面している現実や取り組まなくてはならない問題と正面から向き合えるように、当講座では、社会科学と自然科学の両分野から積極的な課題教育を導入している。そして、私たち人類の生命基盤である農林水産業の実態や可能性について統合的に思考する能力と、国際社会において地域の自立・発展を目指す視座、およびグローバル社会におけるコミュニケーション力の修得を通して、国際社会における地域の課題に取り組み、地域を発展させることのできる、地域リーダーとなる人材の育成を目指す。

森林資源環境学

森林は,世界の陸地の約3割を覆い,陸上の生物現存量が9割にも達する巨大な生物群集である。このため森林は,地球環境の維持に大きな役割を果たす。これと同時に,森林は再生可能な資源が生産される場としても重要である。さらに,森林には国土保全,水源かん養,気候緩和などの環境を調節する機能がある。これらのことから,森林は人間の生活に大きく貢献している。我々の教育研究分野では,生態学,植物学,微生物学,土壌学,化学,物理学,情報科学などを基礎にした講義・演習を通して,森林の特性を理解し,自然環境との調和を保ちながら,その資源と多様な機能を持続的に利用する方法を考究するための教育・研究を行う。

最近の出来事

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